だいたいの人は「うどん」と答えるのではないでしょうか。
「うどん」ならまだしも「うどんしかないでしょ!」そう言われることも多々あります…(涙)
そんな香川県ですが、うどん以外の魅力もあるんです!
瀬戸内国際芸術祭が開催されている瀬戸内海の島々をメインに、アート県としても注目を浴びるようになってきた香川県。
今回は香川県出身の私がオススメのアートな島をご紹介したいと思います。
香川県で行われる瀬戸内国際芸術祭とは?
瀬戸内海の12の島と香川県、岡山県の2つの港を舞台に、3年に一度開催される現代アートの祭典です。
国内だけでなく、海外からも注目を集める日本最大規模の国際芸術祭とも言われています。
4回目となった2019年の瀬戸内国際芸術祭(以下、瀬戸芸)は、「海の復権」をテーマに、春・夏・秋の3シーズンにわたって開催されました。
期間中は32の国と地域のアーティストによる213点もの作品と35のイベントが展開、季節ごとにそれぞれの島ならではの斬新な作品たちと出会えます。
男木島ってこんな島!
男木島は、高松市の北7.5㎞、女木島の北1㎞に浮かぶ島、高松港からフェリーで女木島を経由し約40分。
客船が発着するのは男木港の1ヶ所のみで、会期中は2時間おきにフェリーが出ていました。
男木港に着くとさっそく見えてくるのが作品の一つであり、中は船のチケット売り場、案内所にもなっている男木交流館。
ジャウメ・プレンサ《男木島の魂》
屋根には日本語やアラビア語、ヘブライ語、中国語など様々な文字が並んでいます。
平地はほとんどなく、斜面に階段状に集落が広がっており、迷路のように入り組んだ細い坂道が特徴的です。
ですので、島での移動は徒歩が一番!ゆっくり歩きながら島ならではの景観を堪能してください!
芸術祭期間中の男木島
まずは2019年の新作アートから!
TEAM男気《タコツボル》
港からすぐの空地に設置されたこの作品は、その名の通りタコ壺をモチーフにした遊具です。
男木島ではタコ漁が盛んで、島では地元の人がタコ飯を売っていることもあります。
この大きなタコ壺は中にも入ることができるので子どもたちの遊び場にもなっていました。
村山悟郎《生成するウォールドローイング -日本家屋のために》
かつては商店だったという築90年の建物を活用した作品。
建物の内側、壁中に描かれた絵。
男木島に育つ植物がモチーフだそうですが、一体何という植物なんでしょうか…?
遠藤利克《Trieb-家》
朽ち果てた民家に入ると、そこには見たことのない衝撃の光景が…!!
家屋内の天井から滝のように水が流れています。
他の空家での作品は誰かが住んでいた頃の空気感を感じさせるものが多いですが、この作品は違いました。水の音だけが鮮明に聞こえて、他には何も感じさせない、そんな不思議な空間でした。
栗真由美《記憶のボトル》
アーティストが島で見つけたものや島の人々の記憶をボトルに封印して灯りをともした作品。
短くなった鉛筆や結婚式の写真など様々なものがボトルに入っていて、島の人々の大切にしている思い出が感じ取れます。
暗い蔵の中で一つ一つの記憶がキラキラと輝いているように見えました。
山口啓介《歩く方舟》
港から少し離れた堤防に展示された立体作品。
「旧約聖書のノアの方舟に想を得た作品」だそうで、白と青に着色された4つの山を持つ方舟が、海を渡ろうと歩いているような面白い作品です。美しい瀬戸内の風景に溶け込んでいます。
高橋治希《SEA VINE-波打ち際にて―》
海の見える窓から室内に波が入ってくるような光景が表現された作品。
この「つる」が磁器製というのが驚きです!さらに、花びら一つひとつにも男木島のいろんな風景が描かれています。
何が描かれているのか見ていくのも楽しいですよ。
アート作品のほとんどが島の文化をモチーフにしたり、空家や蔵を活用したものだったりするので、この作品たちから、男木島の文化やここで住む人々の生活を垣間見ることができるんです!
芸術祭期間外でもこんなに楽しめる男木島
アート以外にも魅力的な観光スポットがいろいろあります。
絶景スポット 豊玉姫神社
安産の神として知られる神社で、周辺各地から参拝に来る人もいるそう。
細い坂道を登っていき、鳥居で振り返ってみると、男木島の集落と海、瀬戸内海の島々を一望することができます。
海からの風もとても心地いい場所です。
「日本の灯台50選」にも選ばれた男木島灯台
集落のある港周辺からは少し離れますが、島の北側には1895年に建設された歴史ある灯台があります。
日本にある多くの灯台はペンキで塗られたものですが、男木島灯台は御影石で作られているのが特徴。
ここから眺める海はまた違った景色で、瀬戸内の航路を行き交う大型船を見ることもできます。
島の至る所で出会える猫たち
男木島は「猫の島」として取り上げられることも多く、猫好きの人たちにもオススメの島。
日陰で休んでいる猫ちゃんにたくさん出会いました。
活気づく新しい男木島の魅力
瀬戸内国際芸術祭を機に移住ブームが起こり、現在は島の人口の約3割が移住者とも言われている男木島。
その移住してきた方たちが運営する施設や飲食店がとても魅力的なんです!
Uターンのご夫婦が運営されている私設図書館「男木島図書館」
古民家を改装してつくられた図書館で、様々な本が貸し出されています。
その本たちは図書館の創設者である奥さまが所有していたもの、全国からの寄付、それからクラウドファンディングで集めた資金で購入されたものなど様々。
本を借りる場所としてだけでなく、人と人が繋がる場にもなっている素敵な図書館です。
男木島図書館HPはこちらから
Iターンのご夫婦が営むカフェ「ダモンテ商会」
1年間の世界旅行を経て、男木島にたどり着いたというご夫婦。
DIYリノベーションでつくられたお店は入り口からオシャレ。
野菜はもちろん、パンの小麦も自分たちで育てたものを使用するなど、美味しいものへのこだわりを追求した本格派のカフェです。
アートでいっぱいの男木島まとめ
芸術祭は終わってしまいましたが、瀬戸内海の穏やかな風景と島ならではの観光スポット、ぜひ足を運んでみてください。
瀬戸内にはまだまだアートな島がたくさんあるので、今後も1つずつ紹介していけたらと思っています。お楽しみに~!!
ちぇりー 香川県出身の私がお届けするうどんだけじゃない香川県シリーズ第2弾。 「うどんしかない!」と思われがちな香川県のアートにスポットを当てて紹介していきたいと思います。 香川県がアート県として注目を浴びているの[…]