こんにちは!タビゼミの愛優です。そろそろ卒業旅行の計画を立て始める方もいらっしゃるのではないでしょうか?
大学生にもなると2か月の長期休みもあり、海外を旅したいという方は多いと思います。おそらく学生の渡航先として圧倒的な人気があるのは東南アジアを中心としたアジア。渡航費や滞在費が安く済むというポイントは魅力的ですよね。
ですが!! 今回私が長期旅行におすすめするのはヨーロッパです。「ヨーロッパって高いんじゃないの?」という方のために、ドイツに1年留学し、卒業後に旅行代理店で働いていた私がお得に旅する秘密をヨーロッパの絶景とともにお教えしたいと思います。
学生だからこそ!ヨーロッパをおすすめする理由
旅費が高くなる…と、どうしても候補から外されがちなヨーロッパ旅。それでも、学生だからこそヨーロッパに行くべきだと私は思っています。まずは、学生がヨーロッパに行くべき理由を2つお話しします。
世界遺産がたくさんある
まずはわかりやすいポイントから。世界地図を見てもらうとわかるのですが、ヨーロッパといわれている場所の面積はそこまで広くありません。実際にヨーロッパの面積はアメリカの面積よりも少し大きいぐらいです。
一つひとつの国の面積もそこまで大きくありません。にも関わらず、世界遺産保有数のランキングの上位10位までの間に、ヨーロッパの国が5つもランクインしているのです。
ちなみにランクインしている国は、1位イタリア(53個)、3位スペイン(47個)、4位同率ドイツ、フランス(44個)、8位イギリス(31個)の5つです。全部を合わせると219個! 1日に1つ回ったとしても7か月かかります。とてつもない数ですね。
もちろん、世界遺産がたくさんある=「いい国」というわけではありません。しかし、世界遺産は「世界で大切に残していくべきもの」として、その歴史背景や文化背景が世界で認められたものなので、その歴史に圧倒されたり、景色に感動したりできる場所がとても多いです。
一度に様々な国を訪れることができる
これはアジアも同じでは?と思う方もいるかもしれません。特に東南アジアはたくさんの国がひしめき、一度に数か国旅をする人も少なくありません。しかし、間違いなく複数国を旅しやすいのはヨーロッパです。
というのも、ヨーロッパの国には「シェンゲン協定」という協定があり、26か国もの国がこの協定に加盟しています。この協定のおかげで国境を越えての移動がとてもしやすいのがヨーロッパの特徴の一つです。
この協定のすごいところは、外国人であってもシェンゲン協定に加盟する国の間を行き来する際は、イミグレーション(出入国審査)を通過する必要がありません。まるで日本で県境を越えるように、簡単に国境を超えられてしまうのです。
空路の場合も、基本的には、軽いパスポートのチェックのみで終わります。
中にはパスポートコントロールといわれる、パスポートをチェックされるカウンターを通ることもあります。しかし、その多くは入国審査のように長い列に並び、すこしぴりりとした雰囲気の中、指紋を読み取ったり…という手間はありません。
また陸路での国境越えは、シェンゲン協定どうしの国であれば一度も電車やバスを降りずに目的地までたどり着けます。夜行バスでの移動あれば、「寝て起きたら次の国の目的地」という快適な移動ができます。
アジアだと、ビザが必要な国があったり、ビザが不要な国でも滞在期間には制限があるためそれぞれの国に滞在できる期間がどれぐらいなのか考えたりしなければなりません。陸路での入国であれば、一度バスを降りてまたバスに乗ってという手間がかかってしまううえに、バスを間違えたり、バスに乗り遅れたりという不安がつきものです。
実はお得に旅できる!?ヨーロッパ旅の秘密
ここで心配なのが旅行にかかる費用。やはり「ヨーロッパ旅は高い」という印象を持っている人は多いと思います。ですが、ドイツに1年間住んでヨーロッパ中を旅し、卒業後に旅行会社で働いていた私に言わせてみれば、ヨーロッパ旅が高いは嘘!!
留学中に勉強そっちのけで(笑)、1年間で15か国、35都市以上を旅していた私が、特別にヨーロッパをお得に旅する方法をお教えします。
ヨーロッパを安く旅するために-航空券編-
まずは、ヨーロッパ旅に一番大切なヨーロッパまでの航空券についてです。
航空券の値段を抑えるポイントは2つあります。1つ目は、渡航の時期を閑散期にすること。そして、2つ目は、乗り継ぎ便を利用することです。
航空券の価格は時期によって大きく変化します。繁忙期を避け閑散期を選ぶだけで渡航費を半分以下に抑えることができます。繁忙期とは、日本発着便であればゴールデンウィーク、お盆、年末年始といった世間一般に長期で休みになる期間です。
逆に閑散期は5月~6月。ゴールデンウィーク旅行がひと段落して、夏休み旅行まで金銭的にもエネルギー的にも温存する時期です。さらに、6月は日本は梅雨時期ということもあり、旅行者が減るのでねらい目です。
乗り継ぎ便の利用については言葉の通りです。日本からヨーロッパ各国は主に成田空港、関西空港から直行便が就航しています。しかしこの直行便、少しお値段が高いのです…。そこでおすすめなのが乗り継ぎ便!韓国、中国、中東で一度乗り継ぐだけで、閑散期との合わせ技で往復5万円前後で予約することも可能です。往復5万円…、まるで国内航空券をとるかのごとき安さですね。
さらに、海外航空券は1年前から予約可能です。それを利用して予定が決まり次第すぐに航空券予約するのも一つの方法です。
また、あまり頻度は高くないのですが、時々セールを行っている航空会社もありますのでチェックしてみるのもいいですね。
ヨーロッパを安く旅するために-滞在費編-
ヨーロッパ旅がお得にできるとはいえ、ヨーロッパの物価が比較的高いのは事実です。例えば、レストランでの飲食する場合、日本で飲食店に入るよりも高くつく場合が多いです。さらにチップ文化もあるので支払いの際に戸惑ってしまうこともあります。
そこでおすすめなのが自炊。さきほどヨーロッパの物価が高いというお話をしましたが、スーパーで食材を買ったり、パンを買ったりすると日本より安く抑えられます。というのも、ヨーロッパは日常で必要なものは税金が安く設定されていたり、そもそもの金額設定が安かったりします。
私が住んでいたドイツを例に挙げると、サンドイッチ用のパンが20個ほど入って70セント(約85円)だったり、パスタが500gで40セント(約47円)、ジャガイモが2〜3キロで2ユーロ(約240円)という破格で買うことができます。この値段、アジアの主要都市で買うよりも安いです。(記事執筆時のレートは1ユーロ=約120円でした。)
もちろん、現地の料理をたくさん食べるのも旅の醍醐味なので、「ヨーロッパ名物も食べたい!」という方は、昼間に観光ついでにランチでその国の名物を食べて、朝食と夜は自炊をするというのがおすすめです。
ヨーロッパを安く旅するために-長距離移動編-
ヨーロッパの醍醐味は一度にたくさんの国に訪れることができるというお話しをしましたが、そこで避けて通れないのが国と国との間の移動です。
ユーレイルパスという、一定期間、隣り合う一定国数の鉄道が乗り放題になる乗り放題チケットもあるのですが、これは実はそこまで安くない…。さらに、国と国とを結ぶ高速鉄道も安くはないので、様々な国に何度も移動することを考えるとたくさんは使えない…。
LCCを利用する
そういった方におすすめの手段が2つあります。1つ目はLCC(ローコストキャリア)を使う方法です。ここ10年でその知名度をあげたLCC。至れり尽くせりなサービスでない代わりに安く航空券を購入できる魅惑のサービスです。ヨーロッパには各国でLCCがたくさんあり、よほどマイナーな街でない限りLCCを利用して移動することができます。私が住んでいたドイツだけでも、4社のLCCがあります。
さらにヨーロッパのLCCのすごいところは、荷物を追加しなくても預けることができるところ!長期の旅行となると荷物もその分増えてしまうもの。お気に入りのワンピースを持って行ったり、お土産をたくさん買ったり、荷物が増えてしまいがちな方には嬉しいですよね。(航空会社によって預けられる荷物の条件が違っていたり、預けられない航空会社もありますので必ず予約前に確認してくださいね。)
もちろん、日本に就航しているLCC同様、セールも行っているので、セール時期に予約するとさらに安くなりますよ。
長距離バスを利用する
しかし、ヨーロッパのLCCの最大のデメリットは、各都市の主要空港でなく少し辺鄙(へんぴ)な空港に到着すること。その空港から中心地まで少し時間がかかることもあります。そこでおすすめの手段の2つ目。長距離バスです。
ヨーロッパは長距離バスがびっくりするぐらい安い!イギリスに本社がある「Megabus(メガバス)」という会社は、なんと1ユーロ(約120円)から座席を販売しています。もちろん座席数限定ですが、バスで9時間の距離を5ユーロ(約600円)で予約できたこともあります。
座席はそこまで広々とはしていませんが、エアコン完備、Wi-Fi完備、電源完備という三拍子そろった環境でこの値段は驚きです。私はよく夜行バスを利用して宿泊代金を節約する、究極の貧乏旅行をしていました(笑)。
まとめ
次の長期休みにヨーロッパにいきたくなってきたのではないでしょうか。旅行時期を閑散期に設定したり、現地で自炊して食費を節約したり、また、国同士の移動でLCCや長距離バスを利用することでヨーロッパ旅行の費用を大きく抑えることができます。
私が思うヨーロッパの一番面白いポイントは、実際には線が引かれていない、国同士が決めただけの国境を越えただけなのに、国境を越えるだけで建物の雰囲気や言語、さらにはそのに住む人のキャラクターが全く違っているところです。
長い歴史の中で交わったり、争ったりを繰り返しながら今の形を作り上げてきたヨーロッパ。魅力たくさんのこの場所をぜひお得に旅してみてくださいね!