本記事は、関東で廃校や学校を活用した宿泊施設を探している方に向けて、泊まれるスポットの一覧から予約方法・体験アクティビティ・持ち物まで、計画に必要な情報をまるごとお届けします。
はじめに|廃校に泊まるという新しい旅のカタチ

少子化が進む日本では、毎年約450校の公立学校が廃校になっています(出典:文部科学省, 2023年)。
その廃校を宿泊施設やレストランとして再活用する動きが全国で広がっており、関東近郊にも教室で眠れるユニークな宿泊施設がいくつも存在します。
黒板に落書きをしたり、校庭で星を眺めたり。大人になった今だからこそ味わえる「学校の夜」は、ほかでは得られない特別な時間になるはずです。
この記事では関東で実際に泊まれる廃校スポットを網羅的にまとめました。予約のコツや持ち物リストも紹介しているので、計画の参考にしてみてください。
廃校宿泊が人気を集める3つの理由

理由1|懐かしさと非日常が同時に味わえる
木造校舎のにおい、黒板のチョーク跡、下駄箱のある玄関。学校という空間は誰もが記憶のどこかに持っている場所です。
その懐かしい場所に「泊まる」という非日常体験が加わることで、ほかのホテルや旅館では得られない感動が生まれます。
理由2|SNS映えする写真が撮れる
教室の机に座って写真を撮ったり、廊下で「廊下は走らない」の看板と一緒にポーズしたり。
廃校ならではの「映える」シチュエーションがたくさんあるため、旅の思い出を残したい人にぴったりです。
理由3|地域の活性化に貢献できる
廃校宿泊施設の多くは地元の自治体やNPOが運営しています。泊まるだけで地域経済に貢献でき、廃校の保全にもつながります。
旅を楽しみながら地方創生にも参加できるのは、廃校宿泊ならではの魅力といえるでしょう。
懐かしさ・映え・社会貢献という3つの魅力が揃っているからこそ、廃校宿泊は幅広い層から支持を集めています。
関東で泊まれる廃校・学校ホテル一覧

関東近郊で宿泊できる廃校・学校ホテルを一覧でまとめました。東京からの所要時間はいずれも車で1〜3時間程度です。
- 泊まれる学校 さる小(群馬県利根郡みなかみ町)
- 星ふる学校 くまの木(栃木県塩谷郡塩谷町)
- シラハマ校舎(千葉県南房総市)
- 道の駅 保田小学校(千葉県安房郡鋸南町)
- おいしい学校(山梨県北杜市)
それぞれのスポットをエリア別にくわしく紹介していきます。
群馬エリアの廃校宿泊スポット|泊まれる学校 さる小

群馬県みなかみ町にある「泊まれる学校 さる小」は、廃校になった小学校を丸ごと貸切で利用できる施設です。
1日1組限定の完全貸切制のため、大人数のグループでも周囲を気にせず思い切り楽しめます。
校庭でBBQをしたり、体育館でバドミントンや卓球を楽しんだり。教室に布団を敷いて眠る体験は修学旅行の夜をもう一度味わうような感覚です。
夏場は校庭でキャンプファイヤーも楽しめるため、仲間同士の思い出づくりに最適な場所といえます。
吹奏楽の楽器やスポーツ用品のレンタルも用意されており、手ぶらでも充実した時間を過ごせます。周辺にはみなかみ町の温泉やラフティングスポットもあり、アウトドア好きにはたまらないエリアです。
施設情報
- 施設名:泊まれる学校 さる小
- 住所:群馬県利根郡みなかみ町相俣1744-15
- 電話番号:0278-25-3349
- 料金:3,960円〜/人
- アクセス:月夜野ICから車で約20分
- 最低宿泊人数:10人
- 公式サイト:https://www.sarusho.com/
サークル合宿や企業研修の会場としても利用されており、リピーターも多い人気施設です。
栃木エリアの廃校宿泊スポット|星ふる学校 くまの木

栃木県塩谷町にある「星ふる学校 くまの木」は、里山暮らしの体験と宿泊ができる施設です。
年間を通じてさまざまな体験プログラムやイベントが開催されており、なかでも人気なのが望遠鏡で星空を観察する「ほしぞらタイム」です。
周囲には街灯が少ないため、天気の良い日には満天の星空を見上げられます。都市部では味わえない静けさのなかで過ごす一夜は格別です。
1人から宿泊できるため、少人数やひとり旅でも気軽に利用できるのがうれしいポイントです。
施設情報
- 施設名:星ふる学校 くまの木
- 住所:栃木県塩谷郡塩谷町熊ノ木802
- 電話番号:0287-45-0061
- 料金:3,160円〜/人
- アクセス:矢板ICから車で約20分
- 最低宿泊人数:1人
- 公式サイト:https://www.shioya-kumanoki.com/
千葉エリアの廃校宿泊スポット

千葉県の南房総エリアには泊まれる廃校が2か所あります。海に近い環境で、学校泊と海の景色を両方楽しめるのが千葉エリアの強みです。
シラハマ校舎(南房総市)
千葉県の最南端にある「シラハマ校舎」は、廃校とは思えないほどデザイン性の高いコンセプトルームが特徴です。
クリエイターやデザイナーが手がけた客室は一部屋ごとにテーマが異なり、おしゃれな空間でゆったり過ごせます。
施設内のレストラン「バルデルマル」では、地元の海の幸を使った料理を味わえます。なかでも伊勢海老と大きな蛤が乗った海の幸カレーは人気メニューです。
施設情報
- 施設名:シラハマ校舎
- 住所:千葉県南房総市白浜町滝口5185
- 電話番号:0470-29-5848
- 料金:5,000円〜/人
- アクセス:富浦ICから車で約1時間
- 最低宿泊人数:2人
- 公式サイト:https://www.awashirahama.com/
道の駅 保田小学校(鋸南町)
「道の駅 保田小学校」は廃校になった小学校を改装して生まれた、泊まれる道の駅です。
宿泊だけでなく、地元の農産物や手作り惣菜が並ぶマルシェ、昔懐かしい給食メニューを再現した食堂など、日帰りでも楽しめるコンテンツが充実しています。
入浴施設も完備されており、ボディーソープやシャンプーなどアメニティが揃っているのもうれしいポイントです。
施設情報
- 施設名:道の駅 保田小学校
- 住所:千葉県安房郡鋸南町保田724
- 電話番号:0470-29-5530
- 料金:3,600円〜/人
- アクセス:鋸南保田ICから車で約10分
- 最低宿泊人数:2人
- 公式サイト:https://hotasho.jp/
どちらの施設も海が近い南房総エリアにあるため、ドライブ旅行と組み合わせて訪れるのがおすすめです。
山梨エリアの廃校宿泊スポット|おいしい学校(関東近郊)

山梨県北杜市の「おいしい学校」は、その名の通り「食」をテーマにした廃校宿泊施設です。
館内ではイタリアンレストラン・和食処・パン工房が営業しており、昭和の給食食器で懐かしの給食メニューを楽しむこともできます。
八ヶ岳・南アルプス・富士山に囲まれたロケーションも魅力で、食と絶景を同時に満喫できる贅沢なスポットです。
東京から中央自動車道で約2時間とアクセスも良く、関東近郊の日帰り旅行先としても人気があります。
宿泊棟は明治・大正・昭和の3つの時代の校舎が並んでおり、建築好きの方にも見ごたえのあるスポットです。
施設情報
- 施設名:おいしい学校
- 住所:山梨県北杜市須玉町下津金3058
- 電話番号:0551-20-7300
- 料金:6,300円〜/人
- アクセス:須玉ICから車で約15分
- 最低宿泊人数:1人
- 公式サイト:http://www.oec-net.ne.jp/
廃校宿泊の予約方法と料金の相場

廃校宿泊施設の予約方法は、一般的なホテルとは少し異なるケースがあります。事前にチェックしておきましょう。
予約方法は公式サイトか電話が基本
大手予約サイトに掲載されていない施設も多いため、公式サイトまたは電話での直接予約が基本です。
じゃらんや楽天トラベルで見つからない場合でも、施設名で検索すれば公式ページがヒットします。
料金相場は1泊3,000〜7,000円
関東近郊の廃校宿泊施設の料金相場は1泊1人あたり3,000〜7,000円程度です。
貸切利用の場合はトータル金額で設定されていることもあるため、人数によって1人あたりの費用は変動します。
最低宿泊人数に注意
施設によっては最低宿泊人数が10人以上に設定されていることがあります。少人数で行く場合は予約前に必ず確認してください。
1〜2人から泊まれる施設を選べば、カップルやひとり旅でも利用できます。
予約のハードルは低いので、気になった施設があればまずは公式サイトをチェックしてみてください。
廃校宿泊でできる体験・アクティビティ

廃校宿泊の魅力は「泊まる」だけではありません。多くの施設で特色ある体験プログラムが用意されています。
校庭BBQ・キャンプファイヤー
広い校庭を活かしたBBQは廃校宿泊の定番アクティビティです。レンタル機材が揃っている施設も多く、食材だけ持ち込めばすぐに楽しめる手軽さが人気の理由です。
星空観察・天体観測
街灯の少ない田舎にあることが多い廃校は、星空観察にもってこいのロケーションです。望遠鏡を使った観察会を実施している施設もあります。
スポーツ・レクリエーション
体育館でバドミントンやバスケットボール、校庭でサッカーやキャッチボール。大人になってから学校の体育館で遊ぶ機会は意外と少ないため、童心に返って楽しめる貴重な時間になります。
地域の文化体験・ワークショップ
里山暮らし体験や農業体験、地元食材を使った料理教室など、地域ならではのプログラムを実施している施設もあります。
旅行の思い出としてだけでなく、その土地の暮らしを肌で感じられるのが廃校宿泊ならではの魅力です。
廃校宿泊の持ち物チェックリスト

廃校宿泊施設はホテルと比べて設備がシンプルな場合があります。快適に過ごすために以下のアイテムを準備しておきましょう。
必須の持ち物
- タオル類(バスタオル・フェイスタオル)
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- パジャマ・部屋着
- スリッパまたは室内用の靴
- 懐中電灯(夜間の移動用)
あると便利なもの
- 耳栓・アイマスク(木造校舎は音が響きやすい)
- 延長コード(コンセントの数が限られている場合がある)
- 虫よけスプレー(山間部の施設では夏場に必須)
- ボードゲームやカードゲーム(教室で遊ぶと盛り上がる)
アメニティの有無は施設によって大きく異なるため、予約時に公式サイトで確認するのが確実です。
子連れ・グループで廃校に泊まるコツ

廃校宿泊は子連れファミリーや大人数グループにも人気があります。みんなで楽しむためのコツを紹介します。
子連れの場合は安全面を事前確認
木造校舎は段差や古い設備があることも多いため、小さなお子さん連れの場合は施設に安全面を事前に問い合わせるのがおすすめです。
校庭で走り回れるスペースがあるため、子どもにとっては最高の遊び場になります。
グループ旅行なら貸切施設を選ぶ
10人以上の大人数であれば、さる小のような貸切型施設がぴったりです。周囲を気にせず体育館で運動会をしたり、教室でゲーム大会を開いたりと自由に過ごせます。
卒業旅行・同窓会にもおすすめ
学校という場所の特性上、卒業旅行や同窓会の会場としても人気です。黒板にメッセージを書いたり、教壇に立ってスピーチしたり。学生時代を思い出しながら特別な時間を過ごせます。
目的やメンバーに合わせて施設を選べば、誰と行っても特別な時間を過ごせます。
廃校宿泊をもっと楽しむためのポイント

車で行くのがベスト
廃校は郊外や山間部にあることがほとんどです。公共交通機関ではアクセスが難しい場所が多いため、車での移動を基本にプランを立てるのがおすすめです。
レンタカーを借りれば、周辺の観光スポットにも立ち寄りやすくなります。
周辺観光と組み合わせる
廃校がある地域には温泉・ハイキングコース・地元の直売所など、自然を活かした観光資源が豊富にあります。
宿泊前後に周辺エリアの観光もセットで楽しむと、旅の満足度がさらに上がります。
たとえば千葉の施設なら南房総の海岸線ドライブ、群馬の施設ならみなかみの温泉やアクティビティと組み合わせるとプランに幅が出ます。
季節ごとの楽しみ方
春は桜の下でお花見BBQ、夏は校庭でキャンプファイヤーと星空観察、秋は紅葉ハイキング、冬は温泉と組み合わせてのんびり滞在。
四季折々の楽しみ方ができるのも廃校宿泊の大きな魅力です。
まとめ|教室で過ごす非日常の一夜を体験しよう

関東近郊には、群馬・栃木・千葉・山梨と各エリアに個性豊かな廃校宿泊施設があります。
1人3,000円台から泊まれる手頃さに加え、BBQや星空観察、地域の文化体験など多彩なアクティビティも楽しめます。友人同士のグループ旅行でも、家族でのお出かけでも、幅広いシーンに対応できるのが廃校宿泊の強みです。
普通のホテルでは味わえない「学校に泊まる」という特別な体験を、ぜひ一度味わってみてください。
気になるスポットが見つかったら、まずは各施設の公式サイトで空き状況をチェックするところから始めてみましょう。