本記事は、韓国で車・タクシー・自転車を利用する日本人ドライバーや歩行者が知っておくべき交通事情と、事故発生時の対応手順を、外務省『安全マニュアル(在大韓民国日本国大使館発行)』をもとに7つの鉄則に整理しました。日本と逆の右側通行、横断歩道の短い点灯時間、違法タクシー対策まで実用的にまとめています。
韓国の交通事故率と日本との違いを把握する
外務省は、2024年の韓国における交通事故死亡者数を2,521人と記録しています。
前年の2,551人と比べて減少傾向にはありますが、日本の2,663人と比較した場合、人口比において高い数値で発生しています。
韓国は自動車が日本と反対の右側通行であり、路上でタクシーやバス等から乗降したり、歩行・横断する際は十分な注意が必要です。
ソウル等の都市部では交通渋滞が激しく、また交通法規を遵守しない車両や二輪車もみられます。
歩行者の場合は、横に広がって歩く人々や、横断歩道以外で道路を渡る人、信号を守らない人、車道への急な飛び出しなどがあり、注意が必要です。
ここから先は、韓国の道路で命を守るための7つの鉄則を順番に見ていきます。
歩行者:右側通行と右折車に注意する
韓国の道路で歩行者として最も注意したいのが、直進信号でも多くの交差点で右折車が出てくる点です。
外務省は次のように記録しています。
「直進信号が赤の場合でも、多くの交差点で車両等が右折してきます」。
この韓国独自の右折ルールが、日本人歩行者の事故リスクを高めている最大の要因です。
防衛動作はシンプルです。
横断歩道を渡る際は、青信号でも左右を必ず2回確認する。
タクシーやバスを降りた直後、後方から進行してくる車両やバイクに気をつけてからドアを開ける。
歩道であってもバイクや電動キックボードが走行してくることがあるため、歩きスマホは避けるのが鉄則です。
横断歩道の点灯時間が短い:信号無視せず慌てない

外務省は、韓国の横断歩道について次のように指摘しています。
「横断歩道にある歩行者用信号は比較的点灯時間が短いので注意が必要です」。
ソウルや釜山の大通りでは、横断歩道のカウントダウン信号で「あと5秒」「あと3秒」と表示されているのを見て、走り出す観光客がいます。
走り出した瞬間に右折車にぶつかる事故が、現実に起きています。
防衛動作は2つあります。
カウントダウンが残り5秒以下なら、走らずに次の信号を待つ。
横断歩道以外では、絶対に車道を横断しない。
外務省も「横断歩道以外では車道の横断をしないでください」と明記しています。
自転車・電動キックボードの罰則とヘルメット義務

韓国では、自転車に対しても飲酒運転の罰則が設けられています。
これは日本との大きな違いの1つです。
加えて、自転車運転時にはヘルメットの着用が義務付けられており、違反すると検挙対象になります。
電動キックボードのレンタルサービスもソウル中心部で広がっていますが、自転車と同じ罰則対象です。
防衛動作は3つです。
自転車レンタルを予定する日は、お酒を完全に控える。
ヘルメットなしのレンタル自転車に乗らない。
スマホで地図を見ながらの運転も違反対象なので、立ち止まって確認するのが鉄則です。
レンタカー・タクシーの基本ルール

韓国でタクシーを利用する際、「TAXI」「택시」表記がない車は乗らないのが鉄則です。
外務省には、観光客団体を狙う違法タクシーや、ジャンボタクシーに酷似した「コールバン」による高額請求被害が記録されています。
防衛動作は4つあります。
外装はタクシーに見えても表記がない車は乗らない。
カカオタクシーなど配車アプリを利用するか、タクシー会社に事前予約する。
客引きするタクシーは信用しない。
定められたタクシー乗り場、または比較的明るく人通りの多い場所から乗車する。
乗車後には、ダッシュボード上に掲示されている運転手の身分証明書が、実際の運転手と同一人物であることを確認します。
レンタカー利用時は、運転中の携帯電話・スマートフォンの使用や閲覧が禁止されています。
違反者には罰金や反則金が科されます。
万が一事故ったら:現場保存・警察112通報・ブラックボックス
韓国で交通事故に遭った場合の最初の動作は、警察112番通報と保険会社への連絡です。
外務省は次のように記録しています。
「交通事故に遭遇したら、まず警察に通報し、警察官立会いの下、検証を求めることが必要です」。
加えて、自身の運転の正当性を裏付けるツールとして、ドライブレコーダーを装着することも有効な手段です。
ドラレコは韓国では「ブラックボックス」と呼ばれており、賠償請求の示談交渉で証拠として大きな威力を発揮します。
事故時の動作は3つに整理できます。
可能な限り車両は動かさず、現場保存に努める。
警察に112番通報し、検証を依頼する。
韓国語のみの書類はその場でサインせず、内容を必ず確認したうえで対応する。
賠償請求の示談交渉に難航する事例も散見されているので、ドラレコ映像の保存が交渉の生命線になります。
韓国の病院事情と日本語対応の救急窓口

韓国で医療を受ける際の主要連絡先を整理します。
消防・救急は 119、警察は112。
両番号とも「ジャパニーズプリーズ」と申告すれば、日本語通訳に接続される仕組みです。
加えて、感染症や医療相談は疾病管理庁の 1339(24時間対応)が利用できます。
外国人総合案内センターは 1345(9時から18時)、韓国観光公社観光案内センター1330(24時間)も併用できます。
これらは三者通話に対応しており、医療通訳が必要な場面で力を発揮します。
ソウル市内には日本語対応の医療機関が複数あり、外務省の安全マニュアルに病院リストが掲載されています。
渡航前にスマホの連絡先に主要番号を登録しておくのが鉄則です。
海外旅行保険が出ない運転条件に注意

海外旅行保険には、保険金が支払われない条件が必ず設定されています。
韓国で運転中に最も問題になるのが3つの条件です。
無免許運転・飲酒運転・契約外の車両運転。
これらに該当する事故では、保険会社は治療費・損害賠償のいずれも支払わないのが原則。
韓国の飲酒運転取り締まりは厳格そのものです。
違反すると勾留や罰金などの重い罪が科されます。
その日の予定にレンタカーや自転車レンタル利用が含まれる日は、ランチビールも避けるくらいの徹底が安全。
国際運転免許証で韓国を運転する場合も、契約車両以外は保険適用外になる可能性があるため、契約条件を必ず確認してください。
韓国運転で命を守る3つの鉄則|まとめ

韓国の交通事情と事故対応の7つの鉄則を見てきました。
命を守る視点でまとめると、絶対に守るべき鉄則は3つに収束します。
1つ目は「右側通行と右折車に対応した歩き方をする」こと。
青信号でも左右を2回確認し、横断歩道のカウントダウンで走らないのが鉄則です。
2つ目は「違法タクシー・コールバンを徹底回避する」こと。
「TAXI」「택시」表記なしの車には乗らず、カカオタクシー等の配車アプリを利用します。
3つ目は「事故ったら112通報とドラレコ証拠を即時に」こと。
現場保存・救護・通報・通訳要請の順で動き、韓国語の書類は内容を必ず確認してから署名する流れ。
万が一事故に遭ったら、24時間対応の在韓国日本国大使館 領事部 02-739-7400 に連絡を取ります。
警察は112、消防・救急は119、いずれも「ジャパニーズプリーズ」で日本語通訳に接続。
これらの番号は出発前にスマートフォンの連絡先に登録してください。
韓国は観光・グルメ・ショッピングのいずれでも世界トップクラスに楽しい目的地です。
本記事の7つの鉄則を頭に入れ、自分の命と旅行体験の両方を守る歩き方・運転習慣で出発してください。
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【出典・参考】
外務省『安全マニュアル』在大韓民国日本国大使館・作成協力ソウル・ジャパン・クラブ
本記事は上記資料をタビゼミ編集部が独自に要約・再構成した解説コンテンツであり、外務省が作成・監修したものではありません。最新の情報は必ず外務省 海外安全ホームページにてご確認ください。